百代の過客

旅行記とか日々を気ままに書いていく予定です

AQL2020をざっくばらんに振り返る

2021年2月28日、日本最大規模のクイズ団体戦「AQL2020」が幕を閉じた。
自分は一般の部でベスト4に進出した「AKQJT(ロイヤルフラッシュ)」の一員としてこの大会に参加した。ここでは記憶にある限りでその模様を振り返る。

 

2020年11月29日 千葉リーグ

招集を受けたのはabcの直前ぐらい。日程面が心配だったものの、上手く調整できたので参加。同じ枠でペアを組んだのは会長ののとーんさん。得意ジャンルが被らなかった事もあってとてもやりやすかった。

vs.渋谷幕張 200-1

最初の試合、Discordのマイクが入らず誤答扱いになる幸先悪いスタート。結局僕らの枠は1点のまま勝利。ホント申し訳なかった…。

vs.NeoQurio 200-96

3試合目でようやく初日。確か「功利主義」を答えた気がする。この時点で馬阿蘇さんととらのこさんの二人を中心に得点を重ねるスタイルが確立。

vs.Qurio 200-60

全勝同士の天王山。馬阿蘇さんが誤答で点を失い、相手にリーチをかけられる苦しい状況。馬阿蘇さんの指示で「なるべく得失点差を小さくする戦い方」にシフト。2019年大会では得失点差で全国を逃していただけに、重く見ていたのだろう。日本史問題をQurioのすいう君に押し負けて「しまった…!」となったが誤答で救われる。そこから相手が二枠封鎖になり、攻勢をかけて逆転勝ち。自身は2〇。

終わってみれば6戦全勝で優勝。自身通算6〇はまあまあなんじゃないかな。

 

2021年1月11日 全国大会Cリーグ

全国大会も仕事を調整して参加。ここからよっしーさんが加わってくれた。あまり面識が無かったけれどめちゃくちゃ強かった。先輩達すげえ。
前日には後輩達が参加して健闘していたので、勝手に励みにさせてもらった。

vs.筑波大学 200-24

abcで活躍したオオツカ君がいるし、問題が東北大学の問題だったので難しくなりそうだな~と思っていたが、3-3-4-2-3という理想に近い点の稼ぎ方で勝利。自身は「服部平次」を意気揚々と正解。

vs.東北大学 200-144

自身ではここが一番調子良かった。「ベルギー」とか正解して3〇。ただチームは司令塔の馬阿蘇さん枠が2×封鎖で、相手に二枠リーチをかけられるピンチ。最後はおひでんぽさんがもの凄いスラッシュで「桃太郎電鉄~昭和平成令和も定番!~」を答えて勝利。

vs.TRIQ 200-6

終始押し切って快勝。自身も1〇したが、この試合は記憶がほぼ無い…。TRIQの皆様すみません。

vs.名古屋大学 200-144

僕らの枠が1点のまま推移していく。こっちも用意していた九州新幹線西九州ルート問題に反応してしまい、のとーんさんが誤答してしまう。点は128-144のビハインド、リーチは自分達の5枠だけ。馬阿蘇さんの指示を受ける。相方は誤答で慎重になっていたので、自分がいくしかない。
上毛かるたの「に」の読み札にも「日本最初の」と詠まれている…
上毛かるた?人物が詠まれたものはMOしたけどどれでもない…「群馬県」「日本最初」…あっ!
\ピーン/「…富岡製糸場!」\ピコピコーン/
なんとこれが限定問題数いっぱいの40問目。逆転勝ちのW.A.を決めた。終了後、のとーんさんが取り乱していた。勝てて良かった…。

vs.熊本大学 200-18

1問目を押し、北海道大学の問題だから「札幌」でいいだろ」と軽い気持ちで回答したらもう一度を取られ、「札幌駅」と答え誤答。この試合で正解を出せなかったものの、チームは勝利で5連勝。

vs.北海道大学 12-200

序盤は自身も正解するなどして一進一退。しかし馬阿蘇さんの誤答から相手の攻勢を受けて完敗。本日初黒星。仮に誤答が無かったとしても負けていたのでどうしようにもない。

vs.島根クイズサークル 54-200

今回の大会でなにかと話題になった松江高専勢の「おふざけパフォーマンス」を受ける。そして彼らが強い。得意ジャンルも押し負けてしまった。追い込まれてから攻勢をかけたものの、自身も含め三枠封鎖になってしまい敗北。これで2連敗、決勝トーナメント進出に黄色信号が灯る。

vs.なおみ 200-144

お互い勝ったら突破、負けたら敗退が決まる大一番。しかも相手は学生レギュの大会で活躍した人が揃う。こういうところで学生レギュを離れて一番時間が経っていない自分が活躍するべきなんだろうけどね…。相手に先にリーチをかけられてしまうが、ここから得点源の二人が怒涛の連続正解。最後はとらのこさんが正解して大逆転勝利。いやホント心強い…。

 

同日 全国大会準々決勝 vs.札Q

グループ2位で突破して準々決勝、相手は北海道オールスターとも言うべき札Q。試合前に馬阿蘇さんから「ここまで来て札Qとやれるのはボーナスゲームだと思って、気負わずやりましょう!」の声がかかる。大会を通して、馬阿蘇さんの指示や声掛けにはめちゃくちゃ助かった。

一本目 160-200

「椿」の問題。得点源の二人を中心に攻めて四枠リーチまでいったが、最後は「佐野恵太」を正解されて敗北。実はこっちが用意した問題にも「佐野恵太」があったのだが、逆に慎重になってしまった面があった。

二本目 200-108

こっちが選んだのは後輩達「KQK」の問題。学生が作った問題というのもあり、jsoさんに次々と正解されてしまう。120-108と点だけ見れば勝っているが、相手は1点の二枠がリーチ、一方こっちは同じく1点だった自分の枠だけにリーチがかかっていた。相手の2枠がチャージをかけるも誤答、勝負は札Q4枠vs.AKQJT5枠の運命戦となった。
音尾琢真、戸次…\ピーン/
ボタンが光っていたのは自分だった。一瞬「音尾琢真」が「後藤拓実」に聞こえてしまい「四千頭身」がよぎったが、次の「戸次重幸」で修正できた。
「TEAM NACS!!!」\ピコピコーン/
よりによってこの重要な場面で北海道問題が飛んできたが、『水曜どうでしょう』のファンだったお陰で勝利。これで次につなげられた。

三本目 200-180

相手が選んだのは「答」の問題。誤答もありつつ一進一退の攻防が続いた。自分はかずすけさんが「コンクラーベ」を押し勝って正解したのが凄かったり、馬阿蘇さんがXYZの振りから「ズボンのチャックが開いている」を正解してその知識の幅広さに驚いたりしていた。1点だった相手の3枠・4枠に立て続けに正解されて突き放された後、自身が「30日(特別国会の招集期限日数)」を正解するなどして食い下がる。しかし、「栃木県(魅力度ランキング最下位になった都道府県)」を取られてしまい、72-180。しかも相手は全枠リーチと追い込まれた。ここで馬阿蘇さんから唯一1点だった4枠にチャージの指示がいく。
『恋とはどんなものかしら?』…」\ピーン/
直後、4枠のsummerさんが指示通り押し勝つ。時間いっぱいを使って絞り出した。
「…『フィガロの結婚』」\ピコピコーン/
いや流石すぎる。指示を出せる方も凄いけど、その指示を実行してしまうのが凄い。KQKに入会した当時のあの心強いsummerさんそのままだった。これで144-180。こっちも三枠にリーチがかかり、進行側も興奮しているのが分かった。そして次の問題。
高い山の上でお湯を沸かす…\ピーン/
押し勝ったのはとらのこさん。自分は「高い山の上」というフレーズから「ブロッケン現象」と推測して押したが3番目。2番目は相手だった。とらのこさんは「お湯を沸かす…」と問題文を確認し、時間ギリギリで回答した。
「…低くなる?」\ピコピコーン/
速報Twitterでも流れた通りの大大大逆転勝ち。まさに「死闘」という言葉が似合う試合だった。

 

2021年2月28日 全国大会準決勝 vs.クイズサークル「椿」

遂に来た準決勝。相手は優勝候補の椿。馬阿蘇さんやのとーんさんは「楽しもう!」と言ってくれたが、生放送ということもあり自分はガッチガチに緊張していた。それはそれは、お茶を飲んで、掌に人を書いて飲み込み、森永の大粒ラムネを食べるを繰り返すほど。

試合序盤は「自由落下」「ヘロドトス」「リコール」といった押し合いになりそうな問題から「個包装」といった柔らかい問題までこっちが取れていい流れ。相手に早い段階で封鎖枠ができるなど、優勢に進められていた。自身も「四国アイランドリーグplus」を正解できて、徐々に落ち着けていた。スコアは72-54となっての問題だった。
1953年の今日2月28日、衆議院予算…\ピーン/
押し勝ったのはシラカタさん。時事問題や日付問題は事前に共有していたこと、そしてシラカタさんの得意ジャンルだったこともあり反応できたんだと思う。しかし、ここからどれを問うか。 
「…西村栄一!」\ブブー/
難易度でいえば恐らく一番難しい「言われた人」を答えたのがこの人らしい。しかし、正解は「言った人」の「吉田茂」。得点は1/3で相手の封鎖も解除。手痛い。
直後に馬阿蘇さんから指示が出る。後で聞くと自分達5枠に指示しなかったことを悔やんでいたが、自分の中では分かっているつもりだった。5枠は3点持っている。無理する必要は無い、100%の押しをする。その次の問題。
繫殖期は北極圏で、非繫殖期は…\ピーン/
押したのは自分だった。何度か聞いた問題、世界一の渡り鳥。100%の自信があった。
「…きょくあじっ、きょくあしざし!」\ブブー/
正解は「キョクアジサシ」。なぜ途中で変えてしまったのか。噛んだことに違和感を感じてしまったのか。今の自分では正直分からない。だが生物の固有名詞、言い切ってしまった以上、「もう一度」のチャンスは無い。これでまた1/3。本当に申し訳ない…。
その後は相手に解答権を渡さぬよう、誤答もありつつチーム全体で攻勢をかけた。スコアは12-81となっての問題。
瀬戸内海の淡路島にある3つの都市…\ピーン/
押し勝ったのはおひでんぽさん。これは間違いないと自分も思った。
洲本市!!!」\ブブー/
正解は「南あわじ市」。マジか…!はっきり言って、この振りからの答えは「洲本市」以外聞いたことが無かった。しかし、『ナナマルサンバツ』でも紹介されていた「天橋立理論」に基づけば、確かに「淡路市」「洲本市」「南あわじ市」の中では最後が浮いているとも考えられる。これは誰も悪くない。ただ、こっちがツイていなかった。
その後、諸般の事情で我々に馴染み深い「コダック」を取るなどしたが、最終スコアは12-54。ここでAKQJTのAQL2020は終わった。試合後、のとーんさんがかけてくれた言葉で少し気が軽くなった。本当にありがたい。

 

 

正直abc終了後、クイズにおける目標を見失っていた。また私生活も思うようにいかず精神的に限界となった。それでもこうして、微力ながら全国ベスト4に貢献できたことは、今後の自信にもなった。大会関係者の皆様、そして、AKQJTのチームメイトの皆様、本当にありがとうございました。